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2023年自動車整備業界の回顧と2024年に向けた展望と準備

2024/01/05

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コロナ禍を乗り越え、回復期を迎えた自動車販売と自動車整備

 世界的なパンデミックを引き起こした新型コロナウイルスは2023年5月に「5類感染症」に移行し、社会活動は回復期を迎えました。低迷が続いてきた自動車販売はプラス基調に転じ、整備需要も回復傾向を示すなど、明るい兆しが見えた1年となりました。6月には自動車整備機械工具の国内最大の展示会、オートサービスショーが4年ぶりに開催され、3万5,770人もの来場者で賑わいました。「ヒトとクルマの未来を守る整備機器」のテーマのもと、弊社も出展し、自動車整備の効率化と省力化、そして安全性を両立する様々なご提案を展開いたしました。
 そして、昨秋、OBD検査に向けた習熟期間に位置づけられるプレ運用がスタートしています。2024年は今秋に本番を迎えるOBD検査の開始に向けた重要な1年となります。
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「オートサービスショー2023」の弊社ブース

新車販売は4年ぶりに前年超え

 コロナ禍における自動車販売は前年割れを繰り返し、低水準に喘いできました。とりわけ、その影響が大きかったのが半導体不足などによる自動車生産への影響です。新車の長納期化により、代替え時期が後ろ倒しになるケースがあり、中古車価格の高騰に加え、代替え出来ないユーザーが継続検査を選択してクルマを乗り継ぐ事例が相次ぐなど、自動車アフターマーケットにも余波を与えました。
 その自動車販売は2022年9月以降に好転し、2023年1月以降、11か月連続(2023年11月実績現在)で前年同月を上回っています。2023年は4年ぶりに前年実績を上回りました。
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総整備売上高、総入庫台数ともに改善、景況感は最高を更新

 一方、2023年の自動車整備も回復基調を示しました。一般社団法人日本自動車整備振興会連合会(日整連)が調査する整備需要等の動向調査によると2023年1月から6月の上半期における総整備売上高、総入庫台数は、全業態で数値を伸ばし、改善する結果となりました。中でもディーラーの業績があがっており、総整備売上高で14.9ポイント、総入庫台数で13.7ポイント増加しました。また、整備業界全体の景況感も好転し、前期比15.5 ポイント上昇し、マイナス38.8に改善しました。マイナス圏にある状況は変わりませんが、景況感DIは日整連が調査を開始した1996年以降で最高を更新しており、2023年下半期から2024年への期待感は高まっています。
※DIとは「増えた」、「やや増えた」と回答した事業者の割合(プラス)から「減った」、「やや減った」と回答した事業者の割合(マイナス)を引いた値です
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特定整備の経過措置期間の満了

 2024年上半期における自動車整備業界のトピックスは3月末日をもって満了を迎える特定整備の経過措置が挙げられます。これにより4月1日以降は、電子制御装置整備の認証を受けていない事業者は保安基準が設定された電子制御装置の整備を実施することができなくなります。また、認証を受けていない指定整備工場は保安基準適合証を交付することはできません。
 2023年11月末現在、電子制御装置整備の認証を受けた整備事業者は5万521件となり、まだ多くの事業者が取得していない状況です。残りわずかに迫った経過措置期間内で、認証取得と、仮に取得しない場合のバックアップ体制などを再検証し、今後の展開を考えていく必要があります。

ロービームによる前照灯審査の全面施行

 特定整備と同様に、今年全面施行されるのが、ロービームによる前照灯審査です。現在、前照灯審査は過渡期取扱いとして、ロービーム計測が困難な車両については、ハイビームに切り替えた計測が行われていますが、本年8月1日以降、過渡期取扱いを廃止し、ロービーム計測のみで基準適合性審査が行われることになります。
 ロービーム計測で基準不適合となるケースはヘッドライトのレンズやリフレクターの劣化などの光度不足に加え、ヘッドランプユニットと相性の悪いバルブに交換した際の配光変化などがほとんどです。乗用車、貨物車ともに車両の高齢化が進んでおり、こうした車両の入庫が今後も考えられることから、入庫後の対策と態勢について準備が必要です。
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幅広い種類のランプに対応した「ヘッドライトテスターシリーズ」

OBD検査の本格運用に向けたプレ運用の活用

 2024年10月1日より、いよいよOBD検査(国産車)が開始されます。検査用スキャンツールと特定DTC照会アプリを用いて行う新方式の検査は、2021年10月以降に発売されたフルモデルチェンジ車(輸入車は2022年10月1日以降に発売されたフルモデルチェンジ車)が対象です。登録車が90万1,833台、軽自動車が40万8,058台(2023年9月末時点)の対象車は、全て初回車検となるため、業態によって入庫の濃淡が生じますが、10月以降、OBD検査対象車がいつ入庫してもいいようにしっかりと準備を整えて臨むことが重要です。
 OBD検査システムへの登録、検査作業場の通信環境、検査用スキャンツールの操作、特定DTC照会アプリの動作確認、検査のオペレーションの確立、お客様への説明など、プレ運用を通じてしっかりとチェックしていきたいものです。
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OBD検査専用スキャンツール「スマートOBD」
 安全自動車では、業界変化が多い中でお客様へ直接情報提供を行う機会として3月に行われる「国際オートアフターマーケットEXPO2024」、5月の「ジャパントラックショー2024」への出展を予定しています。また、社内イベントとして6年ぶりに「サービス技能コンクール」を開催し、さらなる技術向上に努めてまいります。2024年も何卒よろしくお願いいたします。

  • タッテラーZ TH-450シリーズ
  • スマートOBD SDOBD
  • エンジンオイルオートチェンジャーEAC-81/82
  • タッチレスホイールアライメントテスターARGOS
  • レーザークリーナーType100
  • タッテラーZ TH-450シリーズ
  • スマートOBD SDOBD
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